【司法書士が解説】成年後見制度のメリット・デメリット
親亡き後問題とは、障がいのある子の面倒を見ていた親が亡くなった後に、誰がその子の財産管理や身上監護を行うのかという問題を指します。
年齢が上である親の方が先に亡くなるのは、ある意味当然のことであり、どうしても避けることはできません。
また、親が子を残して亡くなるケースだけではなく、認知症になったり急な事故に遭ったりして判断能力を失った場合にも、子の面倒を見ることができなくなるため、同様の問題が発生します。
親亡き後問題を考えていくにあたっては、成年後見制度や家族信託、死後事務委任契約の締結、遺言書の作成など、さまざまな方法によって対策を練っていく必要があります。
ここでは、その中でも成年後見制度について、メリット・デメリットと併せて解説していきます。
成年後見制度とは
成年後見制度には、法定後見と任意後見という2つの制度があります。
法定後見制度は、判断能力が一般人よりも十分でない人のために、その人たちを保護する目的で設けられている制度です。
家庭裁判所が本人に適した支援者を選び、その支援者が本人の財産管理をはじめとする身の回りのことをお手伝いしていきます。
本人の判断能力の程度に応じて3つの類型に分かれており、それぞれ「後見」「保佐」「補助」といいます。
判断能力を常に欠いているような場合には成年後見人が、判断能力を著しく欠いている場合には保佐人が、判断能力が不十分な場合には補助人が選任され、本人をサポートします。
任意後見制度は、本人が十分な判断能力を有しているうちに、将来自己の判断能力が不十分になったときに備えて、生活に関する事務の全部もしくは一部を後見人に任せることを契約によって決めておくというものです。
成年後見制度のメリット
成年後見制度のメリットとしては、本人のために後見人等がさまざまな支援をしてくれるという点です。
本人の預貯金や所有物の管理・運用に関しては、他の人にだまされて本人に不利な契約を結ばされたり、周囲の人に本人の財産を使い込まれたりしないよう、支援を行います。
また、本人に必要な医療・介護のサービスを選択し、健康な生活ができるよう支援します。
場合によっては、施設に入所する手続きのサポートなども行います。
成年後見制度のデメリット
成年後見制度デメリットとしては、家庭裁判所を介した手続きが必要であり、手間がかかるという点です。
成年後見制度を利用するには家庭裁判所へ申立てをしなくてはいけません。
また、申立てをする際には費用がかかります。
収入印紙代や切手代をはじめ、本人の判断能力を調査する意味で、精神鑑定が必要なケースでは鑑定料も必要となり、場合によっては高額な費用がかかることもあります。
さらに、後見人には、弁護士や司法書士などが選任されることがありますが、その場合には必ず報酬の支払いが発生するため、この点でも費用がかかります。
親亡き後の問題と対策は司法書士法人つばさ総合事務所におまかせください
司法書士法人つばさ総合事務所では、成年後見制度をはじめとする、親亡き後の問題に関するご相談を幅広く承っております。
就労継続支援事業により収入面の問題解決を図ったり、施設入所支援や福祉ホームなどのサービスを利用することで、住まいの問題解決を図ったりと、親亡き後問題において考えるべき点は多くあります。
お子さまの将来についてお悩みの際には、当事務所までお気軽にお問い合わせください。
司法書士紹介
JUDICIAL SCRIVENER
東京司法書士会(6874)
司法書士 桒原 穂高 (くわはら ほだか)
当ホームページをご覧いただきありがとうございます。 私は東京都内を中心に相続対策、相続手続き、遺言のご相談を承っています。 わかりやすく丁寧な対応で、ご相談者が「相談してよかった」と心から思っていただけるよう尽力しています。 相続のことでお困りの際は一人で悩まずお気軽にご相談ください。
所属団体 |
|
---|---|
経歴 |
親元は山間の米農家、引越しを繰返しながらいくつもの地方都市で幼少期を過ごし、大学進学を機に東京へ。司法書士として不動産を含む相続対策や老後対策、障がいを持つかたの親なきあと問題に数多く携わる。 全国様々な地域に住んだ経験から、各地域の良さや課題を見つめ、業務に取り組む。 |
事務所概要
OFFICE
事務所名 | 司法書士法人つばさ総合事務所 |
---|---|
所在地 | 〒103-0023 東京都中央区日本橋本町2-3-15 共同ビル6階 |
電話番号 | 03-6281-9728 |
FAX番号 | 03-6281-9775 |
受付時間 | 9:00~18:00(時間外でも事前ご予約で対応可能です) |
定休日 | 日曜(事前ご予約で対応可能です) |
外部リンク |