司法書士法人つばさ総合事務所 > 相続手続き > 相続人申告登記とは?具体的なやり方や必要書類など

相続人申告登記とは?具体的なやり方や必要書類など

日本の問題として、所有者の不明な不動産が挙げられます。

不動産の所有者が亡くなってしまって、相続登記されなかったために宙ぶらりんになっている物件が少なくありません。

この問題を解決する施策として、相続登記が義務化されました。

しかし長年相続が放置された結果、子孫と相続人の数が膨大になってしまっている物件もあります。

その結果、遺産分割できなくなっている物件への救済措置として、今回紹介する相続人申告登記があります。

相続人申告登記とは何か?

こちらの手続きは登記簿上の所有者に関して相続が開始したこと、自分がその相続人であると申請する制度です。

手続きすれば、相続人の名前や住所など対象不動産に登記されます。

しかし持ち分に関する登記まではなされません。

あくまでも緊急措置的な制度である

通常相続登記の義務を果たすためには、以前保有していた人の戸籍謄本を生まれたときから取り寄せないといけません。

また複数相続人がいる場合、相続人全員の同意が必要です。

ここまで行うとなると時間もそれなりにかかります。

相続人申告登記は相続登記の義務を果たすための緊急措置的なものだと考えてください。

ペナルティもなし

相続人申告登記の手続きをすれば、相続登記の申請義務は履行したものとみなされます。

よって過料などのペナルティを受けることはないです。

ただしあくまでも暫定的な措置なので、相続登記そのものが完了したわけではありません。

手続きをしても相続人を全員集め、遺産分割協議を行ったうえで正式な相続登記をしなければなりません。

相続人申告登記の手続きについて解説

もし皆さんが相続人申告登記の手続きしなければならない場合、どうすればいいかについて紹介します。

自分で行うのは煩雑で複雑なので、司法書士など専門家に任せるといいでしょう。

いつから手続きができる?

相続登記の義務化の施行は202441日です。相続人申告登記も同時にスタートするので、覚えておきましょう。

相続人申告登記はそれぞれが単独で申告できるので、ほかの相続人がいた場合でもその人に通知する必要はありません。

必要書類

相続人申告登記をするために3つの書類を準備しなければなりません。

まずは被相続人の戸籍謄本もしくは除籍謄本です。

戸籍内に人が残っていれば戸籍謄本、戸籍内の全員が抜けている場合には除籍謄本を用意します。

 

申し出する人の戸籍謄本も用意する必要があります。

被相続人の子供であれば、戸籍謄本だけで十分です。

しかし兄弟姉妹の場合、被相続人に子どもがおらず、両親もいないことを証明しなければなりません。

よって被相続人の死亡までの戸籍謄本や除籍謄本を用意しないといけなくなります。

 

最後に申し出する人の住民票も必要です。相続人申告登記では申出人の住所も登記しなければならないからです。

まとめ

202441日から相続登記の義務化が施行されました。

それに伴い、人によって必要になるのが相続人申告登記です。

相続人申告登記以外にも、相続手続は時として複雑なものもあります。

その時には司法書士など専門家への相談も検討してください。

司法書士紹介

JUDICIAL SCRIVENER

桒原穂高司法書士の写真

東京司法書士会(6874)

司法書士 桒原 穂高 (くわはら ほだか)

当ホームページをご覧いただきありがとうございます。 私は東京都内を中心に相続対策、相続手続き、遺言のご相談を承っています。 わかりやすく丁寧な対応で、ご相談者が「相談してよかった」と心から思っていただけるよう尽力しています。 相続のことでお困りの際は一人で悩まずお気軽にご相談ください。

所属団体
  • 東京司法書士会(6874)(簡裁訴訟代理等関係業務認定会員)
  • NPO法人成年後見支援センターのぞみ副理事
    (親なきあと問題への対応、家族会での講演等)
経歴

親元は山間の米農家、引越しを繰返しながらいくつもの地方都市で幼少期を過ごし、大学進学を機に東京へ。司法書士として不動産を含む相続対策や老後対策、障がいを持つかたの親なきあと問題に数多く携わる。

全国様々な地域に住んだ経験から、各地域の良さや課題を見つめ、業務に取り組む。

事務所概要

OFFICE

事務所名 司法書士法人つばさ総合事務所
所在地 〒103-0023 東京都中央区日本橋本町2-3-15 共同ビル6階
電話番号 03-6281-9728
FAX番号 03-6281-9775
受付時間 9:00~18:00(時間外でも事前ご予約で対応可能です)
定休日 日曜(事前ご予約で対応可能です)
外部リンク